夏場の建設現場、熱対策(1)
建設業は屋外での作業が多く、夏場は熱中症になってしまう作業員や職人が少なくありません。命に関わる症状のため、しっかりと休憩をとったり水分補給をこまめにとって予防する事が大切です。熱中症対策に効果的なアイテムを5つ解説していきたいと思います。
水分・塩分補給の徹底
熱中症対策で最も重要なのが水分と塩分の補給です。熱中症になってしまった人の特徴として、その時自分が水分や塩分不足に陥っていた自覚症状がないまま作業を続けてしまい、脱水症状等から倒れてしまったりする事が多いです。
夏の作業場は高温多湿になるため、自分が感じている以上に多くの水分と塩分を汗等で消費してしまうため、どちらかだけではなく、必ず両方とも補給する事が重要です。休憩所には水分補給用の水だけでなく、経口補水液や、塩タブレットといった塩分補給に適した飴などを常備しておくことで、熱中症の予防になります。
作業時間の短縮
常に熱中症と隣り合わせとなる夏の建設現場では、一度に作業する時間をこまめに切って、間に休憩時間を多く挟むことで作業員の熱中症の予防になります。作業場全体で、1時間に1回は小休止を挟む事で、休み辛い空気や環境を改善し、屋外や高温多湿の作業場で連続して作業するようなことがないようにすることで適度に体温を調節し、これから記載する他の4つの予防策を行う事で、より効果的な熱中症対策をする事が出来ます。
空調服の着用
空調服は服の腰部分に小型のファンが取り付けられていて、外の空気を服の中に送り込む事で体を冷やす事が出来るものです。シンプルなファン付きのものから、冷媒という特殊な液を服内部に通して冷やす方法をとった空調服などがあります。
空気が循環するため汗が蒸発しやすく、気化熱によって効果的に涼しさを感じる事が出来ます。高温多湿の場所でも涼しさを感じる事が出来るため、熱中症予防だけでなく作業効率の向上にも一役買ってくれます。
クールタオル
冷感タオルなどと呼ばれるもので、水に濡らして使用します。一度使用すれば、数時間冷感が持続する特殊なタオルで、安価なため多くの作業員が出入りする現場でも問題なく人数分用意する事が可能です。
一般的な手ぬぐいやタオルでも同じ事が可能ですが、持続時間が全然違う上に、感じられる冷感の度合いも違うため、熱中症対策としてはクールタオルを使用する事をお勧めします。
冷却スプレー
携帯しやすい熱中症対策用の道具として効果的なものの一つが冷却スプレーです。脇の下や首筋など熱が溜まりやすい箇所を局所的に冷やす事が出来る上に、今では服の上から使用してもしっかりと冷感を感じられるものが増えているため、熱中症対策として気軽に始められる物となっています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は熱中症対策が必要不可欠な夏の作業現場でやるべき5つの熱中症予防アイテムを解説しました。次回は熱中症の暑さ指数と応急処置について見ていきます。