塗装養生とは?養生工事の全て(1)
今回は、塗装工事に関する基礎知識や、養生方法や養生作業時に確認しなくてはならないポイントを解説していきたいと思います。塗装工事の仕上がり具合は、「下処理4割、養生4割、塗装2割」と言われるほど、養生が塗装の仕上り感を大きく左右させる重要な作業と言える重要な要素なので、塗装工事に失敗しないためにもぜひご覧下さい。
養生とは
元々は体を大切にする、病気や怪我からの回復に努めるという意味で使われていた養生という単語でしたが、本質的な「守る」「保護する」という意味から転じて「コンクリートが固まるまで保護する」や「工材で回りが傷付かない様に守る」といった意味で使われるようになったと言われています。
塗装工事における養生は、外壁や屋根などを塗装する際に、塗装する部分以外の場所に塗料が付かない様にビニールシート、マスキングテープを使って、覆い保護する作業の事を言います。この養生作業がしっかり行われる事によって、塗料の飛散事故を防ぎ、塗装作業の効率を高め、高品質な仕上がり感を確保する事ができます。
また、塗装が完全に乾く前に手早くキレイに取り外す必要があります。塗料が完全に乾燥した状態で養生を取ろうとすると、養生テープに付着して固まってしまった塗料のせいで養生テープが取りづらくなったり、一緒に塗装面の乾燥した塗料を剥がしてしまったり、養生テープのノリが被着体であるサッシなどに残ってしまったりするといった事があるからです。
上記の理由から、塗装の仕上り感を綺麗に出すためにも、塗装の施工内容にあった適切な養生作業が非常に重要な作業と言えます。
養生をサボるとどうなる?
塗装工事における養生作業の目的は、塗料の飛散や汚れを防ぐ事です。もし、養生が不十分だった場合に起こりえる事態を見ていきましょう。
塗装工事を行っていると、塗料が地面やベランダの手摺りに垂れたり、塗らなくて良い部分にまで塗料が付いてしまう時があります。塗装剤はとても落ちにくく、シンナーや剥離剤などを使って掃除する必要があり、大変苦労しますし、場合によっては塗料の汚れが取れない、塗装が付いてしまった部分に傷を付けてしまうといった事態も起こり得ます。
また、塗料の飛散も無視できません。もし近隣の建物や車、庭の植木などに塗料が付着してしまったら、賠償問題にもなりかねません。塗装工事以外にも汚損に対する弁償など余計な時間や費用が掛かってきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は建物の外壁塗装における養生工事について、「養生」とは何か、どうして必要なのかについて解説させていただきました。次章では実際に養生で使用する道具や資材について解説していきたいと思います。