徹底解説!鍛冶屋のお仕事(1)
世界中に注目されている!?鍛冶屋の現状
鍛冶屋と言われると、超高温の窯の近くで真っ赤に熱された鉄を叩き、様々な形に形成していく姿を想像する方が多いかと思います。環境にもよるかと思いますが、あまり鍛冶屋という職業に馴染みのない人も最近では多くなり、工場で量産された商品しか知らず、鍛冶屋という職業が残っているかどうかも知らない人さえいます。
鍛冶屋という職業は本当に廃れてしまっているのでしょうか?答えはNoです。実は最高級品と言われる鋼製の日用品の多くは今でも鍛冶職人の方々が一つ一つ丁寧に手作業で作成しています。その技術力と完成までの大変さから、高額になりがちで、若い世代の人にとってはなかなか手が出ない物も少なくありません。しかし、近年SNSの普及により、職人技の光る素晴らしい作品を目にする機会が増え、鍛冶屋という職業への認識が変わってきています。
今回はそんな注目度の上がっている鍛冶屋という職業について、いくつかの章に分けて詳しく解説していきたいと思いますので、是非最後までお付き合いください。
鍛冶屋の概要
細かい歴史等は割愛させて頂きますが、鍛冶屋と呼ばれる職人の多くは主に鉄や鋼を鍛錬して、工具や農具、包丁や鋏といった刃物を作製し、修繕を行うのが仕事でした。鍛冶職人の大きな区分けとして、専門的に刀を作る職人の事を刀鍛冶とよび、生活用品のみを作る専門鍛冶や、農業、漁業、林業などの商業的な作業に使用するものを作製していた野鍛冶などがおり、人々の生活を支えてきていました。
しかしながら、産業革命や農業の機械化、安価である程度の品質の大量生産品が登場した事により、多くの鍛冶屋が職を失い、存続している鍛冶屋はそう多くありません。そして現存している鍛冶屋の多くが、大阪府の堺市や岐阜県の関市、そして新潟県の燕三条にあります。
ちなみに、建設業界における鍛冶職人というのもありまして、主に工事現場での溶接工を指しています。手すりや外部階段、鉄骨部材の組み立てなど、その仕事内容は多岐に渡っていて、恐らく鍛冶屋と言うキーワードでヒットする求人の多くが、建設関係のものばかりです。
現代の鍛冶職人の特徴
前述したとおり鍛冶屋にも、その専門分野によっていくつか種類がありますが、現存している鍛冶屋で働く職人の多くが主に5つの分野に分けられます。その5つとは、包丁鍛冶、刀鍛冶、鋏鍛冶、家具鍛冶、そして工事現場での溶接工です。あくまで大きくまとめた場合なので、この5つに類さない鍛冶屋も勿論います。
まとめ
今回は一般的な「鍛冶屋」の説明をさせて頂きました。予備知識が出来たところで、次の章から種類ごとに仕事の内容であったり、その道の職人になる方法であったりを解説していきたいと思っているので、是非読んでいただければ幸いです!