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土工の平均年収は?仕事内容も紹介!

  
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土工の平均年収は?仕事内容も紹介!

土工とは

土工とは土が関わる工事、もしくはその作業に従事する作業員のことを指す言葉です。よって土工事=土工であり、それに従事する職人も土工と呼称します。

土工の代表的な作業としては残土・客土工事や掘削、埋め戻しや盛土の作業などが挙げられます。また土が関わる仕事以外にも、実際にはコンクリートの打設やちょっとした足場組みなど幅広い作業を担当しているため、基本的にどの建設現場でも土工の存在は欠かせません。

土木作業員や土方と呼称されることもありますが、現場で呼ぶなら「土工」という名称が適しています。とくに土方という呼称は、人によっては差別用語だと認識されてしまうため注意しましょう。

そして一口に土工と言っても、仕事内容によって2つの種類に分かれています。

一般的な土工の仕事内容

残土・客土工事
地山の掘削補助
埋め戻し
盛土
コンクリート打設
その他雑工事

一般的な土工の場合、上記のような作業を行います。

その他にも宅地造成に伴って発生した瓦礫の撤去や、現場内の清掃など、ゼネコンから依頼される幅広い業務を担当しているため、広範囲に満遍なく仕事を覚えなければなりません。

若手の頃は資材の運搬や、コンクリートをネコで運ぶなどの、体力が必要な補助業務をメインに担当します。

ベテランになると指示を出す側になり、他の職長と工期を調整したりコンクリート打設で頭となって動いたりします。

機械土工の仕事内容

残土・客土の搬出入
瓦礫の撤去
土地の造成や整地

上記をはじめとする人力では難しい作業を指します。建設用の重機を運転する土工を機械土工と呼びます。

機械土工は重機を運転することで、土を運んだり瓦礫を撤去したりなど、人力では到底難しい作業を担当しています。

ある程度の規模の現場であれば、宅地造成や整地の関係でほぼ必ず機械土工が必要になるため、昨今の建設現場には欠かせない存在だといえるでしょう。

土工の作業の流れ

建設現場の動きに合わせて各職方の進行を補助するのが土工の仕事です。よって作業の流れも毎日変化しています。

また基本的に、ゼネコンの指示に従って毎日の作業を決定することが多いです。たとえば雨が降った次の日は現場がぬかるみ通路用鉄板の上が汚れやすいため、現場の保全として鉄板の清掃を依頼されることがあります。

その他、鳶が回りきれない部分の足場を解体したり、鉄筋屋を呼ぶほどでもない場所の配筋をしたりなど、毎日の仕事を変化させて現場が円滑に回るように動きます。

土工の日当から算出する平均月収・平均年収

土工の平均日当は15,000円〜18,000円ほどです。報酬モデルは働いた日数×日当の「日給月給」であるため、毎月25日間働いた場合は37万5,000円〜45万円ほどの月収となります。

よって土工の平均年収は450万円〜540万円ほどです。

ただ上記金額はあくまで理論値かつ額面での金額です。保険料や年金・市民税などが引かれていない状態のものであるため、手取り金額はもっと低くなります。

一般企業であれば企業が負担してくれる部分もあるため額面より50万円〜70万円程度下がるだけですが、職人の場合は全て自己負担であるためもっと低くなります。

また建設業全体にいえることですが、現場仕事は天気が荒れていると休みになることが多々あるため、毎月フルで働けないケースも多いです。有給なども存在していないため、上記金額を安定して貰うのは非常に難しいでしょう。

そして経験年数や地域によっても、上記計算に使用した平均日当が変動するため注意してください。

建設業は基本的に、首都圏であるほど需要が高く報酬も高額になります。地方から出稼ぎに来ている職方も一定数いて、その中でも土工はとくにその差が大きい職種だといえるでしょう。

土工として稼ぎたいのなら、需要の多い首都圏で親方ポジションを目指し、現場も黒字で常に配当が貰えるように努めることが大切です。

給料の上げ方

土工として高い給料をもらうためには、長く経験を積むこととスキルを磨くことの2つが重要です。経験年数はどんなに頑張っても一定の時間の流れでしか積めないため、意識すべきは頑張りによってどんどん磨けるスキルの部分でしょう。

国土交通省が定めている「建設キャリアアップシステム」を参考にスキルを磨くことで、お給料のアップが見込めます。また直接的に評価されなくとも自分の単価を親方に交渉する材料となるため、意識するとよいでしょう。

土工として成功するためには、使われる立場から使う立場にならなければなりません。そのためには技術と知識があることが大前提です。可能な限り様々なスキルアップを目指しましょう。

土工が使う道具9選

土工が主に使う道具は以下の9種類です。

腰道具一式

腰道具は細かい道具の管理や安全帯の装着のために、確実に必要となります。

土工が持つべき腰道具の種類は、最低でも以下表の5つです。

釘袋
安全帯
ハンマー
ハッカー
ラチェット

腰道具は充実していれば充実しているほど幅広い仕事に対応できますが、普及している道具のなかには土工がめったに使わないものも多くあります。道具を揃えすぎて動きやすさが阻害されると業務に支障をきたすため、上記にプラスして必要な道具を足していきましょう。

電動丸ノコ

土工の仕事として、バタ角(木材)や塩ビパイプを切ることも多々あります。その際に手ノコでは時間と体力を大きく消費するため、電動の丸ノコも持っておくべきです

土工が切るものは基本的に厚みがあるものばかりですし、場所を転々と移動しながら切るケースも少ないため、充電を必要としない有線の丸ノコでも十分でしょう。

スコップ(シャベル)

スコップは土や砂を掘ったりすくったりするのに必要です。また現場で捨てコンを打つ際に、セメントや水などの材料を混ぜるための道具としても使います。

剣スコップ
角スコップ
練りスコップ

スコップなど大きめのものに関しては、基本的に所属している工務店が用意してくれるでしょう。

ツルハシ

ツルハシは硬い土や岩などを粉砕したり、掘り起こしたりする際に使用します。ただ余程スペースに余裕がない現場でなければユンボ(建設重機)が稼働するため、上記の目的で使用する機会は少なくなっています。

こちらもスコップと同じく、工務店が用意してくれるケースがほとんどです。

鋤簾(じょれん)

鋤簾(じょれん)は砂や土の表面を削ったり、かき集めたりする際に使用されます。

主に整地をする際に必要なのですが、これも後述するプレートコンパクタなどの整地用の建設機材の拡充により出番が減りました。

鋤簾に関しても、基本的に個人で購入することはないでしょう。

トンボ

トンボはアルファベットのTの形をした、整地作業に使う道具です。

学校で野球部などがトンボを使って、グラウンドをならしている光景を見たことがある人もいるのではないでしょうか。

ただこちらに関しても、前述の鋤簾と同じく整地用の建設機材の拡充によって出番が減っています。

鏝(コテ)

コテは小さい範囲の地面をならしたり、固まる前のコンクリートを押さえたりするのに使用します。

ただ、そのまま仕上げとして使用するような箇所は左官屋が担当するため、土工はあくまでディティールを整える程度のものです。基本的なサイズのものを、一つ持っておけば十分でしょう。

プレートコンパクタ

砂利などでボコボコしている地面を平らにするために必要なのが、プレートコンパクタという機材です。上下に振動することにより地面に圧力をかけて、平坦に整地することができます。

土工が使うものの、基本的には工務店やゼネコンが購入して用意してくれるものなので、個人で購入する必要はないでしょう。

ネコ

手押しの一輪車をネコと呼び、主に土や石、モルタルや解体ガラなどの運搬に使用します。

これに関しても工務店、もしくはゼネコンが用意しているため個人で買う必要はありません。

建設重機が入らない場所の解体やコンクリ打ちに使うほか道具や資材の運搬にも使えるため、汎用性の高い道具だといえます。

まとめ

土工は全ての工事現場を支える縁の下の力持ちといわれます。どんな建設工事においても必要となる、現場にとってなくてはならない存在です。

表立って足場を組んだり仕上げに関わったりしないものの、それらの作業を補助する土工は工事現場における「縁の下の力持ち」だといえます。土工に興味のある人は、ぜひ縁の下の力持ちとして現場で活躍をしてください。

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